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ある奇才ボクサーの視点と論考

ある奇才ボクサーの視点と論考

夢も半ばを過ぎて

はじめまして! この度rscproducts公認ライターに就任しました遠藤健太郎と申します。 今後、皆さんにボクシングの新しい魅力や楽しみ方をお届けできるように執筆していきますのでよろしくお願いします。 まず今回は、挨拶がてら自己紹介をさせていただきます。 遠藤健太郎 大橋ボクシングジム所属 埼玉県出身の32歳 プロ戦績18戦7勝(6KO)9敗2分 2010年1月プロデビュー ボクシングをやったことがある人なら知らない人はいないであろう日本ボクシング界きっての名門、大橋ボクシングジム。 「プロになるなら強いジムへ」 と考えた19歳の僕は、ボクシングの世界を無敗で頂点まで上り詰める希望に満ち溢れた青写真を頭に描いて、手に余るほどの夢と野心だけをリュックサックに詰めて横浜に移り、この大橋ボクシングジムに入門した。 それから、13年が経つ。 とびきりのスーパースターや将来の世界チャンピオン候補がひしめく虎の穴で、胸を張れるベルトや肩書きを何も手に入れられずに実力の世界で役に立たない年齢だけを重ねながら今もボクシングを続けている。 気がつくと最古参の選手になっていた。チャンピオンや期待のホープの邪魔にならないようにしながら、それでも僕は今日もジムでサンドバッグを叩いて汗を流している。 憧れた先輩が世界チャンピオンになった年齢を追い越した。 後からデビューした後輩がスーパースターになっていくのを間近で観た。 無敗で頂点に立つ夢はデビュー戦から打ち砕かれ通算戦績でも負け越している僕はもう、「いつか自分も」なんて希望は抱けなかった。 途中でもう辞めようかと何度も考えた。 今でも自分に自信なんか持てないし、ボクシングファンに試合を望まれているわけでもないだろう。 自分がリングの上で見せることのできる強さも表現力も、同門の井上尚弥(敬称略)の輝きと比べたら路傍の石ころでしかないし、どうやらその石ころは磨けば光る原石でも無さそうだ。 自虐でも悲観論でもなく、事実だ。 それでもわざわざ恐怖と向き合ってリングに上がる生き方を選ぶためには、気が弱くて理屈っぽい僕には夢や希望とは別の戦う理由が必要だった。 傷だらけになりながら戦い続けて、リング上でいったい何を証明したいのか。 *** こんな僕にも、応援してくれる人がいる。 普段ボクシングを見ない人がチケットを買って僕の試合を観に来てくれたことが何度もあった。 僕が辞めたら2度とボクシングを見ないような人が僕を応援するためにだけ試合を観に来てくれるのだから感謝しかない。 戦う理由。 それは応援してくれる人たちの心に残る試合をしたい。 それこそ、熱狂を生み出すスーパースターにだってできない、僕だけに与えられた仕事だからだ。 久しぶりの次戦が決まった。 去年はコロナ禍で試合がなくなったりして、およそ2年ぶりの試合になる。 5月28日、後楽園ホール。 元日本ライト級4位の塚田祐介選手とセミファイナルでスーパーライト級8ラウンドの試合を行う。 働く保育園でも応援してもらえている。 ボクシングと無縁の場所にも関わらずポスターも貼ってくれた。 これで奮起しなければ本当のボクサーではない。 *** ボクシングは生き様だ。 自分の抱く思想や感情、背景を切り離してリングに上がることは不可能に近い。 特別ではなくとも全てのボクサーに一人一人の歩んできた歴史がある。リングの上ではパーソナリティが露になるからこそ、裸の人間同士が殴り合うこのシンプルなスポーツに多くの人が目を奪われて心惹かれるのだろう。 機会があれば書いてみたいのだが、僕は動物愛護と環境保護に強く関心を持っている菜食主義者だ。 ペット産業、工業型畜産、野生動物の減少…… 到底身の丈に合わない問題だが、動物愛の凄まじい僕は看過することができなくなってきた。 リングの上で勝利を収めてこの問題を発信し続けることで、そのようなライフスタイルや話題に興味や関心を持つ人が少しでも増えたら、他の誰でもなく僕が戦う意味があるんじゃないかと思う。 弱小アクティビストとして自分の声を上げていきたい。 それがもう一つの大きな戦う理由になった。 ボクシングは筋書きのないドラマだという。 何者でもないボクサーにもドラマはある。 ボクシングの世界には挑戦する価値がある。 1週間後。決戦は金曜日。 必死になって、戦ってみようか。 *** 写真・ボクシングモバイル/ボビー        遠藤健太郎

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