タイに存在したハードコアプロレス！～TOP DOJO
バンコク発オダサイ便
サワディーカップ タイ支部のオダサイです。 以前取り上げたタイのプロレス潜入記事ですが、「タイにもプロレスがあるのか！」「見に行ってみたい！」という問い合わせが幾つか寄せられました。 そんな中、タイにあるもう一つのプロレス団体である「TOP DOJO～THAILAND ORIGEN PRO WRESTLING 」についても、ちょうど2月末に1年ぶりの興行を行うという情報を得て、取材しました。 「TOP DOJO」は、先月紹介した団体「SET UP THAILAND PRO WRESTLING」と同じく、日本の女子プロレスラーさくらえみ氏がタイに移り住んで立ち上げた、GATOH MOVE（我闘雲舞）が母体となっています。 タイのプロレスのパイオニアとして2012年より活動したGATOH MOVEは、2019年11月に最終戦を迎えましたが、その志を引き継いで「TOP DOJO」は旗揚げされたとのことです。 この時、TOP DOJOの最初の所属選手となったのはGATOH MOVEで活躍し、シンガポールのプロレス団体SPWの東南アジアタッグチームチャンピオンに輝いたこともある、"BAD COMPANY"コンビの、ゴーレムタイ選手とピーナッツ選手でした。 コロナによる規制での活動休止からの、久々となったこの日の興行で、最も会場を盛り上げ、中心となったのも"BAD COMPANY"でした。メタル調の入場曲が流れ、長髪で、いかにもの風貌の彼らが姿を現すと、会場の空気が代わります。 私も初めて見たこのキャラの強い二人に、「タイのどこにこんな逸材がいたのだ」と驚き、感動すら覚えました。 まるで、昔の全日本プロレスに出場していた殺人魚雷コンビ（スティーブウイリアムスとテリーゴディ）、いやFMWのミスターポーゴやターザン後藤と言うべきか、そして嬉しいことにハードコア的なスタイルで会場を暴れ廻ります。 客席で正規軍とやり合い、観客も「ワー、来たー」と大騒ぎして、その場から逃げます。試合では、ゴーレムタイ選手のシングルマッチにも関わらず、乱入したピーナツ選手とのツープラトン攻撃で、相手選手を痛めつけていました。 ゴーレムタイ選手はGATOH MOVEのチャンピオンでもあったそうで、なかなかの貫禄です。 ‐‐‐‐ その他にも、TOP DOJO には、GATOH MOVEが主催し、みちのくプロレスなども参加した「アジアレスリングサミット」を見て、大いに影響されてプロレスの門をくぐったJAY YUU選手がいます。 アマレスで、数多くの大会に出場し、国内大会のメダリストでもあります。この日も、ゴーレムタイ選手とのメインイベントを努めました。 正規軍のエース格のFLAME DRAKE選手も軽量ながら、華麗な技を見せてピーナッツ選手に対抗し、試合を盛り上げていました。 巨漢のKUMA選手、DATH選手、試合中に乱入した謎のマスクマン、CELL MANなど、ユニークなキャラの選手が次々と登場し、観客を飽きさせません。 ‐‐‐‐ 日本人のレスラー、HIDEO選手もGATO MOVE時代から選手活動を続けて、TOP DOJOに所属していたようですが、現在は休養中とのことでした。タイのファンは彼がまた戻ってくる日を楽しみにしているそうです。 この日の興行の最後はゴーレムタイ選手が閉めの挨拶を行い、コロナ規制からようやく活動を再開できたことの喜びと、この日駆けつけてくれたファンへの感謝を述べていました。 TOP DOJOでは、3月27日にも復活第二弾のイベント、「REVOLUTION」を行い、今後も定期興行を続けてタイのプロレスを盛り上げていくとしています。BAD COMPANYの暴れっぷりと、正規軍の頑張りを楽しみに、また会場を覗いてみたいと思います。 BAD COMPANY2人による、ストリートファイトマッチのYOUTUBE動画リンクを貼るので、興味のある方は見てみて下さい。 ストリートファイトマッチ動画 https://www.youtube.com/watch?v=1NJINdM6CXE&t=874s ＊＊＊ 小田充則（オダミツノリ） 1976年生まれ、44歳。会社員。タイ・バンコク在住。 30年来のボクシングファン。タイでもボクシング興行をよく観に行っている。 日本人ボクサーのタイでの世界戦は必ず応援に駆け付ける。 40歳前にはじめたムエタイ、キックボクシングでアマチュアの試合に出場し、1勝（0KO ）1敗（1KO）。ボクシングへの転向を狙っているがコロナ過でジム通いができず、先延ばしに。好きなボクサー・辰吉丈一郎、福原辰弥、ジャッカル丸山。
