桜井マッハ速人がマイクを握るハプニングが!!
3月26日にシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE10周年記念大会『ONE X』は、数多くの日本人選手が出場するとあって注目を集めている。 先日、都内にて行われた記者会見には、山口芽衣、池田仙三、高橋遼伍、佐藤将光、平田樹、若松佑弥らが出席。戦いに向けた意気込みを語った。 続いて、同大会で激突する青木真也(38)と秋山成勲 (46)が登壇。 開始前にスクリーンに映し出された煽り映像では、「この虚構野郎!!」と青木が秋山を罵り、秋山は「殺す」と両者バチバチ。殺伐ムードの会見になる予感しかなかった。実際、記者の質問に冷静に答える青木と秋山だったが、緊張感は漂っていた。 そんななか、記者席最前列から「桜井、桜井マッハ」と名乗る巨漢の男から「秋山、体重落せんのかよ」との質問が。修斗四天王時代とは雰囲気は変わったが、確かに桜井マッハ速人だった。 秋山は「まずマッハから落とせよ」と冷静に対応。青木は「酔っ払いが来るところじゃない、帰れ!!」とブチギレ。それでも執拗に絡むマッハに、青木は顔を歪ましつつも「格を下げるだけだよ。面白おじさん、大集合になってんじゃん」と一喝。マッハは追撃せず、波乱は収まった。因縁のふたりによる会見が、なぜだかマッハに乗っ取られたといえよう。 開始前から変な予感はしていた。というのも、最前列から2列目に座っていた私の左隣にいたマッハが、ただならぬオーラを漂わせていたからだ。いや、このときはマッハと気づいてなく、帽子とパーカーをまとった巨漢の人としか認識していなかったのだが。 巨漢の人の横には小型カメラで撮影していたabemaTVのスタッフらしき人がいたから、格闘技好きの有名なヒップホップの人かと、このときは思っていた。 そして、煽り映像を観ていた巨漢の人が私に「虚構って何?」と聞いてきたのだ。一瞬、パニクった私は「空っぽ」と咄嗟に反応。巨漢の人は数秒考えてから「ん、んぁ、あぁ~」と納得はしてくれたようだ。 会見開始直前、巨漢の人は最前列に移動した。私の視界に飛び込んできたのは、巨漢の人が着ていたパーカーの背中にプリントされたマッハの文字。そう、あのマッハなのである。 マッハを間近で見た最後は、ライジンの2016年大晦日大会の記者会見場。このときのマッハは坂田亘引退試合の対戦者として、会見場に登壇し、妻の小池栄子を同伴した坂田に圧をかけていた。 あれから約6年後、私に話しかけてきたマッハは、100キロは超えていそうな体格に変貌。マッハの隣に座っていた、元格闘家で国会議員の須藤元気も気づいていなかった。隣同士にもかかわらず会話が一切なし。不仲なのかと私は思ったが、マッハとわかると須藤から話しかけ、お互いグータッチで挨拶していた。 そんな記者会見だった。 マッハを会見に投入したAbemaの意図はいまだ謎。 青木と秋山にメリットがあった会見だったかも謎。 とはいえ、世間にインパクトを与えたのは間違いない。 で、いよいよ26日に因縁の決戦を迎える。 シンガポールから、ふたりがどんなストーリーを届けるのか期待したい。 (撮影・文/シン上田) *** プロフィール シン上田 週刊誌・WEB媒体に記事を提供しているフリーランスのライター・カメラマン・編集者。 関わっているジャンルは、格闘技・プロレスを中心としたスポーツやエンタメなど。 取材範囲は国内外問わず。オリンピックへの取材経験は15年以上。 数少なくなったアントニオ猪木VSモハメッド・アリ戦の観戦者でもある。 twitter:https://twitter.com/shinueda2000